2015年11月14日土曜日

排ガス不正が明らかになったVW 叩き売りされるであろう中古「up!」や「ポロ」、アウディ「A1」などどれくらいの価格であれば買い時か?

VWやアウディの新車、ブランドイメージが落ちた今、すぐ飛びつくのは得策ではありませんが、では、いくらまで値段が下がればお買い得?
ということで考えてみました。





up!
70万円 ほぼ新車
50万円 3年落ち
30万円 5年落ち (まだ5年落ちはない)





ポロ
110万円 ほぼ新車
75万円 3年落ち
50万円 5年落ち



ゴルフ
いくらであっても買い時ではない(日本向けの車ではない)


それ以外VW
同じく日本向けでないためいくらであっても買い時ではない
(買うなら新車価格から50%オフになったら買い時だと思います)


アウディ「A1」

170万円 ほぼ新車
120万円 3年落ち



結構酷い意見を書いているように見えますが、実際これくらいの値段でないと「安く買うことを大前提に考えた場合」は選ぶことができません。
なぜならフォルクスワーゲンと言えば外車だから諸々の部品代や工賃が高いんです。外車=ブランドイメージが国産より良いというのが大前提だから工賃が高くてもやっていけるのです。

さらに3~5年で保証が切れたら買い替え、というのが主流なので、5年以上乗っている人があまりいません。5年以上乗ったら故障しまくるのが原因と言われています。国産車では絶対にあり得ない耐久性なので、国産車の感覚で買えません。


アウディの場合はより顕著で、ここは「高級外車」としてこの10年間舵をとってきました。(それ以前は違いますが) 実際に高級外車相応の装備はありますが、工賃等も相応に高いです。



こういう、一般的に維持費のかかる高級ブランドが一気に最低ランクのブランドイメージになったらどうなるのでしょうか。かなり珍しい事例なのですが結局は叩き売りするしかないです。


(VWオーナーがこの会社と比較したら激怒するだろうなと思いながら書いている)
ヒュンダイが日本から撤退するとき、250万円の車が100万円で売りに出されました。でも買い手はなかなかつかない状態になってしまいました。これに近いことがこれから起こる可能性があります。





ここからは車種別になぜこの値段なのかを解説します。

up!について

装備はミライース以下です。アルト以下です。軽トラ以下です。
酷いことを言っているように見えますね。でも事実です。
パワーウインドウくらい運転席側から助手席側に操作できるようにしとけと言いたいですが、それすらケチって安く作っているんです。ちなみに後部座席の窓ははめ込みですよ。
後部座席は狭いです。かなり狭いです。スイフトより狭いと思われます。当たり前です。全長は3.6メートルしかないんですから。


でもフォルクスワーゲンのブランド力のおかげで2ドアの新車が160万円で売れるんです。実際売れました。4ドアは180万円くらいです。売れました。


この車の場合、評判が悪いのはパワーウインドウではなくてオートマです。
(私もパワーウインドウとかはどうでもいいと思っている)

市街地走行に適さない、オートMTという機構を採用しています。
(ASGという名前のトランスミッションです)
オートマ限定でも運転できるものの、クラッチ踏んでギア弄って変速してクラッチ離しての動作を機械にやらせているだけで機構的にはMTそのものなので、変速の際いちいちもたつきます。たまに間違えます。
具体例を言うと50km/hで走行時にブレーキ踏んで0km/h近くまで落としてまたすぐ加速しはじめるとき、1速に入れるのに時間がかかるのですぐには加速できません。
これはオートMTだけじゃなくて、DSGでもまれに発生するはずです。
発進と停止がほとんどない環境ならたぶん違和感は出ませんが発進停止を繰り返すほど違和感が出るはずです。

一方走りを重視する人や欧州車好きが特に嫌うCVTでは市街地ほどこのようなことは出ません。だから街乗りでかなりの乗り心地の差が出ます。

(ただし、MTであることを念頭に置いておけば、MT車に長期間乗ったことのある人であれば違和感や不満はそこまで感じないはずです。MT車でスムーズに変速できない場合に起こる現象と一緒のことが起きているだけなので、MTを運転していると考えたら違和感が解消されます。不満の声の多くはAT限定の人から出ていると考えています)


2014年でしたか、長野県松本市のVWディーラーの中古車屋でup!が大量に並んでいてなんでだろうと思ったんですが、これほど多くの中古車が並んでるということはオートマで苦しんだ人は多かったんでしょうね。松本市は渋滞しまくってる場所ですから街乗りがスムーズにいかないと大変です。

この車、主力の欧州市場で100ユーロくらいで売られています。MTで乗ることが前提の車です。
でも日本人はMTに乗らないからATだけ入れる、でもATの機構にDSGを採用しようにもコストがかかるから入れられない、だからオートMTにする、ここで問題が発生しています。




ここまでネガキャンともとれる解説をしてきましたが…
良いところはあるんでしょうか。ありません。

で終わらせるのもあれなので…欧州車だから高速道路で100km/h以上出した時の安定性は同クラスのパッソよりは良いんじゃないでしょうか。でも日本人は高速道路にほとんど乗りませんよね。
もし高速に良く乗るのなら、up!ではなくポロを選ぶべきです。

正直な話、人に勧めるのであれば新車70万でも高いと感じてしまいます。
軽自動車ならいいですけど普通車としての税金をちゃんととられますからね。
VWで買うとするならポロです。



ポロについて

VWの車を買うとなれば最も良い車です。普通の広さで5ナンバーサイズ、ちゃんとトランスミッションもDSGが搭載されているので悪い車ではないからです。ただし故障率やブランドイメージの悪さ、燃料を考えると競合車種のヴィッツやフィットよりも安くないと候補に挙がりません。
数か月前ならヴィッツやフィットと比較されるだけでぶち切れするオーナーや非オーナーは多かったと思われますが、今のブランドイメージはかつての三菱並なのでしょうがないです。


アウディA1はポロのアウディ版です。装備も豪勢になっていますのでプレミアムなコンパクトカーに乗りたい人には良いと思います。(ただし3ナンバーです)



ゴルフ以上は日本で乗るには車体が大きいのであまり勧められません。全幅1800mmでも問題ないならゴルフでも良いと思いますが、この幅になってしまうと駐車場での取り回しがかなり不便になります。

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