2015年11月22日日曜日

四国には、高運賃の新幹線よりも低運賃のLCC誘致が適している と私が考える理由とは

各地で新幹線開業ラッシュが相次いでいます。
一方で、高運賃に悩まされる事態も起きています。
東京~新函館北斗駅までは22,500円ほどです。かなり高い。





新幹線の利点としては当日購入でもそれなりの運賃で乗れる一方、かなり早期から利用を考えていても基本的に割引はないというシステムですから、それがそのまま弱点となります。


真逆に位置するのが飛行機です。当日購入や混雑時期では割高な正規運賃を要求されるが、あらかじめ予定が決まっていればただの土日程度の休日でもかなり安くチケットを入手できます。

LCCはもっとすごい。やろうと思えば東京~松山を5,000円で抑えられます。
JRでは絶対真似できない仕組みです。
(山陽新幹線では一部低運賃で売り出そうとしていますが、かなり不便なシステムになっています。またもっとも重要なJR東海については基本的に大幅割引自体を実施していない)


価格に弾力性を持たせている交通機関は、地方にとってはかなり有効です。安けりゃ多少不便でも人がやってくる、それも観光地にとっては暇な平日にやってくる。
高値安定の時期は別に対策を打たなくても人がやってくる。
一方で価格に弾力性のない、高値安定の交通機関は一定の需要こそ生み出しますが客は思ったよりも増えません。平日割高である一方で、休日が割安になるため休日だけ客が殺到します。
(金沢の場合、所要時間2時間代ということもあって休日は客多すぎ状態のようです)


東京~四国への所要時間や運賃はどうなるでしょうか。
東京発着で新幹線が開業した場合の所要時間を推測するとこうなります。


~徳島 3時間20分  約15,000円
~高松 3時間50分  約17,000円
~松山 4時間30分  約21,000円
~高知 4時間00分  約20,000円


四国新幹線には
淡路島を経由して徳島・高松・松山を通る新幹線と
瀬戸大橋を経由して丸亀・池田・高知と向かう新幹線の2種類あります。
四国全県に効果をもたらすには2種類作らないといけません。


飛行機との熾烈な戦いを強いられることになります。
徳島はたぶん飛行機と互角の戦いです、徳島駅周辺に駅は作れないです。
かなり遠回りになるんです。松茂町から藍住町にかけての一帯に妥協案として作られそうです。
徳島空港があるのは松茂町ですね。


この所要時間予測は「東京直通の新幹線が運行されること」が前提です。
が…
四国新幹線は東京へ直通されることはまずありません。
新大阪で乗り換える必要が出てきます。
(ただ、金沢・長野経由で東京へ乗り入れる可能性はある)

四国横断新幹線も東京へ直通されることはありません。
されることがあっても中央リニア全線開業後でしょう。



また、他の新幹線と違って海峡部の整備という大問題もあります。
(明石海峡大橋は鉄道が通れない 大鳴門橋は通れるが追加工事が必要 瀬戸大橋も同様、そして瀬戸大橋の上では95km/hしか出せない)

問題は他にもあります。
「新大阪~淡路島」をどう整備するかです。

実際に整備が決まった場合、淡路島からのトンネルを新大阪まで伸ばして、北陸新幹線と直通させる(途中、JR三ノ宮駅地下で東海道線と接続する)
という方式がとられるのではないかと私は考えていますが、実際どうなるかはわかりません。
ただ、トンネルを掘ると決めた場合、大深度地下のトンネルを40kmくらい余分に掘る必要が出てきます。
都市部直下にトンネルを掘る場合、通常よりも高額の費用が必要となります。



北陸新幹線のルート詳細はまだ決まっていませんが、おそらく「小浜ルート」が採用されると考えています。JR東海の新幹線とは可能な限り関わらない方式にすることが一番良いということ、そして大深度地下となる区間をなるべく減らして新大阪駅まで延伸できる方法が小浜ルートだからです。



大阪から徳島へ向かうルートには
(大阪~堺~紀淡海峡~淡路島)という計画も存在します。
この場合も大深度地下トンネルを数十キロ程度整備する必要があります。


四国新幹線ルートと他路線との連携状況
将来的には札幌・秋田・山形・新潟・松山行きの新幹線が
JR東日本東京駅から出発することになる





他にもいろいろ合わせてこれだけネガティブな問題あります。

・開業させても新大阪止まり 東京へは直通しない(しても金沢・長野経由)
・徳島、高松経由の新幹線は大深度地下の新大阪駅に着く
・瀬戸大橋は95km/hしか出せない
・おそらく徳島駅へは乗り入れない
・運賃が高い
・整備費用はざっと見積もっても全体で6~7兆円1キロあたり150億円と考えた場合)
(都市部の大深度地下トンネル、明石海峡トンネルを整備する必要があること、それ以外もほぼ全線がトンネルとなるため、通常よりも高く見積もっています。また明石海峡トンネルの整備にいくらかかるかは未知数です)

新幹線が整備された場合、LCCは撤退もしくは大幅減便になる可能性が高い
(就航していない空港の場合、就航される可能性がなくなる)



否定するなという声もいただくかもしれません。
ただ詳しく見れば見るほど整備する必要性は低いと私は感じてしまいます。




整備新幹線は費用負担やらなんやらがかなりややこしい仕組みになっています。
基本的には国にも地方自治体にもJRにも一定の負担をかけます。
(地方自治体の負担は実はそんなに発生しないのですが)

自然と決まるのであればともかく、ごり押しで整備させる必要はないでしょう。仮に整備が決まった場合でも決まってから20年以上後に開業するのは間違いないので、気長に待っていたほうがよいでしょう。






四国の場合、ある程度道路は効率的に整備されているので、道路交通をさらに効率化させること、そしてLCCを誘致して安い飛行機の選択肢を増やしたほうが即効性もあり、なおかつ良い結果になると私は考えています。


現在、四国へ行くための「高くて快適な交通機関」は充分確保されています。
(松山、高知空港からは日本各地への便が存在しています)

「ちょっと不便だけど安い交通機関」は不足しています。

たとえばLCC(低コストで運行する航空会社)
東京~高松・松山のLCCはありますが徳島・高知はありません。
(高松へ飛ばすよりも高知へ飛ばした方がよっぽど成功すると思うんですけどね)


「ちょっと不便だけど安い交通機関」はもう少し多くあったほうが良いですよね。


それから現在、松山と高松では高速道から空港まで信号なく行ける道路の整備が行われています。高知においても、高知ICから安芸市に向かう高速道路上に高知空港があります。徳島では、松茂スマートICが整備され、徳島空港へのアクセスは格段によくなりました。

現状では四国の主力交通網は道路交通であることを考えると、空港から直接高速道路に乗れるなど道路の利便性を向上させる、四国中を高速道路で結ぶ、酷道をなくす、としたほうが観光面には良い影響を与えるでしょう。




新幹線に否定的な意見を続けてしまいましたが
問題の大部分は
「いますぐ整備しようとしても時間がかかる」「どうせ高運賃になる」
この2点にあります。


インドネシアで日本の新幹線が採用されなかった理由と大体一緒です。
高い費用がかかって高い運賃になってしまうよりは、そこそこの費用で、そこそこの効果をもたらすものが効果的なんですね。
2万円の新幹線よりも、5000円の飛行機が充実してくれたほうが嬉しいです。





(今回はざっくり解説しましたが、後日、四国新幹線が開業した場合のダイヤなどを考えてみる詳細解説記事をアップする予定です)

2 件のコメント:

  1. 東京に住んでる目線での考察だとこうなるだろうね。

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  2. 東京に住んでる目線での考察だとこうなるだろうね。

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