なんと 4年ぶりの更新です。すみません。ほったらかしにしていました。
その間にマイカーがアイミーブ(M型)に代わりました。以前の車(ソニカ)は引退です。さて、アイ・ミーブで何をしたかといえば… 青森県の青森東ICから宮崎県の延岡南ICまで、2200km高速道路最長距離の旅をしてしまいました。現在はちょっと外出が難しい家庭環境に置かれているので撮影事態が滞り気味です。
長距離も短距離もいろいろ走り回ってみて、特にアイミーブに関しては文章化できるほどの感想が書けるようになりました。人におすすめできるかも含めて書いてみます。
電気自動車は未来の車だし車酔いきつい人ほど感動する
私個人として一番感じるのは、エンジンのないことの快適性です。エンジンの振動がない車に慣れると戻れなくなります。とにかく車酔いに弱く、バスも満足に乗れず、フェリーは2時間乗るだけでも青ざめる、そんな体質の私ですが、アイ・ミーブは酔いにくいです。ただ電気自動車が酔わないわけではなく、急な加減速やオーバースピードでのカーブ突入は普通に酔います。
副産物としては電気代が安いこと。これはアイミーブなど軽EV限定特典です。9~13km/kWhというすごい電費を誇るアイミーブではガソリン車換算で100km/Lに迫ることも珍しくありません。今では少なくなりましたが、無料スポットを駆使すれば200km/Lも夢ではなく、スーパーカブすらなし得ない驚異的な電費となります。ただし1充電あたり120km(最大)しか走れません。
私の車に限るがバッテリー劣化はない
先日7年目・10万キロのアイミーブを車検に出してバッテリー測定もしてもらいましたが、新車時と比較すると劣化具合は-5%でした。何を言っているんだこいつと言われそうですが、新車時と比べてバッテリー容量が5%増えました。これはリチウムイオン電池の中でも特殊なバッテリー(東芝SCiB)をアイミーブのM型が世界で唯一搭載しているためです(厳密に言うとミニキャブ・ミーブも搭載グレードがあった)。私はこのバッテリーの車を最優先で確保するために1年半ひたすら特定年式(最終型)のアイミーブMを探しまくりやっと1台出てきたので買いました。
普通のリチウムイオン電池でも最近のはそこまで劣化はないので気にしなくてよいと思います。ただしリーフ(24kWh、30kWh)とアイ・ミーブ(16kWh)は普通に困るほど劣化します。電気自動車のバッテリー劣化関連の悪評の9割はこれらの車種によるものです。
電気自動車をおすすめはできない、困った理由
結論から言うと、今電気自動車を買ったほうがいいかと言われたらちょっと難しいです。まだガソリン車でいいんじゃないでしょうか。
電気自動車は車としては一流だと思います。私自身エンジン搭載車には戻れないです。なのになぜおすすめはできないか。充電インフラが脆弱なんです。「あるにはある」のですが、品質が担保されていません。あり得ない壊れ方をしている充電器もあれば、1基しかないために充電待ちで人間の醜い本質を見せつけられてしまったりとか。しかも「そうめったにないこと」ではなく「普通にあること」なので困ります(といっても遭遇確率は2割程度です)。トラブルの実例についていくつか書いておきます。
壊れている
意外と故障率は高いです。といっても20回に1回あるかどうかですが、ガソリンスタンドでガソリンを入れられないというのは%単位では起こりづらいので、相対的に見たら桁違いに高い故障率です。情報が少ないために行かないと壊れているかどうかがわからない場合があります。私は高知県梼原町でそれを体験して電欠寸前になりました。その日は帰りの伊予灘SAでも充電器故障していて松山インターで降りざるを得ず散々でした。
充電待ちは結構ある
意外とあります。そして待ちの事態に遭遇すると最大30分待ちです。ここが良くも悪くも最大の問題かなと思っています。田舎ほど数十キロ走らないと次の充電器がないって事態も起きますから、待たざるを得ないです。ちなみにこれを書いている日の前日も充電待ちで待てずに次の充電器まで行ったら電欠寸前になりました。
カタログ通りの速度で充電してくれない
これは夏場の充電器にありがちですが、気温が高くて熱暴走するのを阻止するために出力が抑えられます。イオンとかでやってます。最近(2024年)だと四国の高速道路の充電器はすべて出力制限かかっています。充電料金は時間課金なので、遅くなればなるほど割増になります。
蓄電式のため空っぽになるとすごく遅い
かなり早く充電してくれるスポットで先客がいる場合ありがちなのが、先客が蓄電池の分を使い果たして劇遅になります。双海の道の駅で喰らいました。充電料金は時間課金なので先客は早くて低価格、私は遅くて高価格となりました。
タッチパネルが壊れて操作できない
これは1回だけあります(佐賀県にて)。「こういう壊れ方するんだ!」と新たな発見でした。当然スルーせざるを得ませんでした。ちなみに充電器稼働情報のアプリでは「正常に動いています」判定でした(動いている判定なのに使えない場合もまれにある)。
先客の充電マナーが悪いことがある
諏訪湖SAで「八王子まで充電せずに走りきれないから30分では足りない、続けて1時間充電させろや」とおっさんに凄まれてしまって諏訪湖での充電を諦めるという経験をしてしまいました。こういうことをされるとやる気が落ちます。旅行中でこれやられると辛い。
PHVが充電して長時間専有している
これは難癖レベルです。PHVも充電する権利はありますし問題ではありません。ただ特に暑い時期寒い時期に30分待たされると、EVユーザーとしては「ガソリンで走ってほしい」と悪感情が芽生えてしまう可能性があります。どんなに広い心を持っていてもこうなる可能性はあります。あなたはこの記事を快適な空間で見ていると思いますが、実際にサービスエリアでいつ戻って来るかわからない30分くらい待機してみてください。悪感情が芽生えない保証などどこにもありません。特に酷暑の場合か極寒の地で。
各充電サービス事業者ごとに専用のスマホ決済が必須
日産や三菱などオーナー向け充電カードがあってそれで大抵事足りるのですが、充電器によってはその充電サービス専用のスマホアプリ導入かつクレジットカード登録してのQRコード決済が必須となっています。TOYOTA Walletが代表格ですが、他にもテラチャージとかDMMとかいろいろあります。現地でそういう充電サービスしかないことに気づいた場合、現地の充電器前でスマホに情報を入れて登録しての作業を10分以上かけてやる必要があります。それでいて安くもないことが多いです。ガソリンスタンドで専用のQRコードがないと支払いもできないことはないので、結局これも大変ユーザー体験を損ねているなと思います。
ここまで書きましたが、まだまだ細かい問題はあったりします。たいてい充電器は駐車場の果てにあったり(各SA)、隣が喫煙所で常にタバコの匂いが漂ってたり(新潟県の北陸道に結構あった)、ルートインに宿泊して充電しようとしたら外装工事で充電器周り立入禁止で充電できなかったとか(正常に稼働している判定)。まあ充電関係のトラブルは数え切れないです。イタリアの車は車がよく壊れてその過程を楽しむものという話は聞いたことがありますが、電気自動車は充電器のトラブル過程を楽しむものという認識で乗るべきかもしれません。ただエンジン付きイタリア車のほうがたぶんトラブル遭遇率は低いと思います。
脅しでもなんでもなく充電関係のトラブルはとにかく多いし、最近だと田舎は逆に充電スポット減ってるので不便になっています。特に高知の嶺北地域、5年くらい前は結構あったはずなのに今では充電器が1つも存在しません。先進的な地域のはずなのにどうしてこうなっているのでしょうか。
どんな田舎でもガソリンスタンドはあるのですが、EV充電だと数十キロ以上の空白も珍しくありません。たとえば名古屋から四日市までの名四国道(23号)沿いに充電器は下り1つしかありません(それも1回500円、店に用紙書いて申し込む独特なタイプ)。飛島村からは名阪国道名阪関サービスエリアまで充電器がありません。といっても桑名より西側は脇道にそれればいくらでもあるんですけどね。
楽しく乗っています
先ほども書きましたが、トラブルも含めて楽しく乗っています。充電器トラブルだって輸入車乗りの故障自慢に近いものと考えれば特に問題はありません。この年式のアイミーブM型は世界に二桁台くらいしかないと思われますので、可能な限り維持していきたいです。
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