2015年12月9日水曜日

なぜ、4代目・新型プリウスは燃費40.8km/Lを一番安いグレードだけ達成できて、それ以外は37.2km/Lなのか?

はっきり言うと制度の抜け穴を利用したものです。




プリウスの諸元を見てみると…


(諸元は公式ページから見られます)
http://toyota.jp/prius/spec/



ほぼすべてのグレードは1400kg弱、1300kg台後半の重量と書かれています。
37.2km/Lのグレードですね。

一方で、40.8km/Lの 「E」 だけは1310kgです。



ところでこれは国土交通省のpdf 自動車の重量区分です。
http://www.mlit.go.jp/common/000206672.pdf

プリウスの区分は
1196~1310kg   E
1311~1420㎏   E以外


ということになります。Eだけが1つ軽いクラス、E以外は1つ重いクラスです。



専門的なことは「JC08モード 重量区分」でググってもらうとして…


同じ車で中身にほとんど差がなくても、重量区分が軽いクラスになればなるほど良い燃費になります。プリウスの場合は、1310kgのEと1320kg以上のE以外のグレードを比較した場合、Eのほうが燃費がよくなるテストを受けられています。

リチウムイオン電池を使って、さらにガソリンタンクの要領も減らして重量を1310kgに無理矢理収めたのがEグレードです。極端な話、40.8km/Lという宣伝文句を作るためだけのグレードです。


Eのプリウスでも、1311~1420kgと同じ条件でテストしたら37.2km/Lという結果が出ます。多分。もしかしたら37.4km/Lとかになるかもしれない。


E以外のプリウスでも、1196~1310kgと同条件でテストしたら40.8km/Lという結果がでます。多分。もしかしたら40.6km/Lになるかもしれない。



お分かりいただけたでしょうか。




Eグレードはリチウムイオン電池を使ってまで重量を削った結果、電池の容量も削減されています。

ニッ水電池搭載のプリウスは6.5Ahですが、リチウムイオン電池のプリウスは3.6Ahです。
この差は結構大きい。特に夏場・冬場の燃費に効いてきます。

電池の容量が大きいほど冬場でも燃費は下がりにくくなります。電池の容量が少ないと冬場に燃費が下がりやすくなります。Eグレードはおそらく冬場は燃費が落ちやすくなるでしょう。



以上、簡単に説明しました。終わり。





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