2016年10月27日木曜日

地方の過疎地がこの先生きのこるにはどうすればいいのか考える

最近地方民に救いのないことばっかり書いてたので、今回は救いのあることを書くようにしたいです。





  • 東京の人たちがみんな東京駅や霞が関の近辺に住んでいるわけではない



東京で多くの人たちが働いているのは、中央省庁のある場所の付近です。あと副都心。それ以外の場所で働いている人はそんなに多くはありません。

しかし、住んでいる場所は、その中心部の近くのタワーマンションだったり、郊外の住宅だったり、様々です。

しかし、明確な基準はあります。「東京都心まで安く行ける場所」です。
都心までの所要時間が「できれば1時間以内、最大2時間くらい」という条件もあります。

ほとんどの人はどちらの条件も満たしている場所に住んでいます。



××
東京に通勤するから飛騨に住むって人はいないです。どちらの条件も満たしてない。遠すぎるし時間かかりすぎる。


×〇
東京に通勤するために北九州に住む人もいないでしょう。北九州空港は24時間空港で、早朝から深夜まで飛行機が飛んでいるから理論上通勤ができる上、残業もできる。だけど、毎日4万円が飛んでいく。(でも頻繁に行き来してる人はいるはず)


(談合坂PA付近に、都心通勤する山梨都民がいる)

〇〇
電車の行先表示を見ると、たまに見慣れない地名がでます。東京「籠原」「小金井」「大月」「国府津」などですね。大体その終着駅は通勤圏内です。(ただ、常磐線の高萩はさすがに厳しいと思う)

籠原を例にすると、埼玉県熊谷市の熊谷よりもさらに群馬よりの地域です。東京駅まで90分かかりますが、まあ通勤してる人もいるでしょう。始発だからラッシュ時の電車に座って寝られます。

有名な新興住宅地だと「コモアしおつ」ってご存知ですか?中央道の談合坂SAの近くにある住宅地です。高尾からさらに奥地にある、山の上を切り開いた山梨県にある住宅地なのですが、意外と運営に成功しています。ここからも東京に通っている人はいます。




これは大阪や名古屋も例外ではなく、それ以外の地方都市でも似たような傾向はあります。この時代は、とにかくどの都市圏に安く行けるかで地方の田舎の価値が決まっていきます。


田舎が勝ち残る方法、それは「どの都市圏に属することができるか」です。人口数万人の都市圏に住むとそれだけで厳しい生活が待ち受けています。高知県の嶺北地区が顕著ですが、人口1.2万人(それも減少傾向)、人口49万人の高知都市圏に属することができない、というのはそれだけでもかなりのハンデです。人口49万の都市圏ならまだいい生活ができると思います。


(といっても、自治体単位で都市圏に属するための道路や鉄道を整備するのは難しいですけどね)



  • 大きな都市圏に所属できなかった地域に最低限必要な商業施設


そんな都市圏に所属できなかった、という地方において、地方の小さな都市圏に必要なものがいくつかあります。まずは郊外型ショッピングセンターです。



イオンモールが割と成功しているのは、地方都市にありがちな若年層~家族連れ層の店をモール内に集中配置していること、イオンが商業ベースで出店するかどうかを見極めていることにあると考えています。イオンが出店したいと考えていたら快く引き受けるのが地方にとっては良いでしょう。
イオンモールが成功しそうな土地で、ショッピングモールの出店を行政が排除するのは絶対にやってはいけない悪手です富山や青森では実際に排除して失敗しています。特に富山市が顕著です。
富山では中心部の活性化ばかりに力を入れても特に活性化することはなく、郊外型のショッピングセンターの出店を反対していたら富山市に近接する自治体にたくさん作られてしまいました。富山市民は休日には市外へ車で移動し買い物します。下手したら県外に移動してしまっています。成功してると富山市はPRしていますが、どう考えても失敗しているようにしか見えません。
(こういうことをすると、老人だけが中心部に残り若者や子育て層が市外に流出してしまい、将来的に街の破滅になってしまいかねない)

青森の場合はより悲惨で、市街地にも郊外にもまともに買い物できる場所がないという事態になっています。静岡市も排除傾向ですが、ここは人口が割と多く土地も限られているので駅前だけでもかろうじてどうにかなってます。(浜松に住んだほうが魅力的だとは思うけど)



もう一つはデパートです。地元にデパートがあるならそれを全力で死守したいところです。ないよりはあったほうがいいですが、なくても大丈夫かもしれません。
先日、デパートを失ったがショッピングモールもない悲惨な地方都市に行ってきましたが、あの街の活性化はかなり難しいと思います。2018年にはららぽーとができるらしいですけどね



両方を維持できない都市圏であれば、せめて郊外型ショッピングセンターだけは死守すべきでしょう。たとえば釧路、名寄あたりがこの手の店を死守してかろうじて都市としての魅力を維持しています。


  • 地方都市圏が生き残るために、東京など大都市へ安く早く行くための交通手段を用意する




地方に住む場合、絶対に認識しておかないといけないことがあります。

渋谷っていいなあ。下北沢っていいなあ。秋葉原っていいなあ。こういう街を地方にも…って考えて似たようなものを行政主導で人工的に作ったら失敗する。一番いいのは自然発生的に作られた本物の場所へ安く行けるようにすることです。偽物でお茶を濁してはいけない。

大阪の日本橋は面白いけどアキバとは違いますよね。電気街ではありますが。大須はもっと違います。(行ったことないけど)
自作PCユーザーしかわからない話をすると、日本橋に言ったらワンズには行きたいですよね。自作ユーザーの良心ともいえる店ですし。BESTDOは別に行かなくてもいいと思ってますが。
(もっとも、最近は秋葉原も日本橋も海外通販で安く売られているようなものを高く売ってるだけの場所に成り下がりつつありますから、昔ほどの価値はないです。注文から到着までのラグはありますが、東京に住んでいたとしても通販を使ったほうがいい場合のほうが圧倒的に多いですから)




地方に住んでいると、どうしても大都市へ定期的に行き来したくなりますから(そうならない人もいるけど)、東京や大阪などへの安価な交通手段は必要だなと思います。安価といえば往復2万円未満です。そして夜行バスのようなチンケな交通手段ではない。


大都市へ安く早く行くための手段とは一体何でしょうか?LCCです。



愛媛県には松山から成田・関空にLCCが飛んでいます。成田であれば片道6,000円前後から、で乗れてしまいます。1.5万円あれば東京まで往復できてしまうのです。こうなると気軽に行き来が可能になります。直前予約でも往復2万円台前半でいけてしまいます。
もちろんLCCを使わなくても構いません。羽田便でもかなり早くから予約すれば往復2.5万円くらいまで値下がりしている場合もあります。
羽田だけでなく、名古屋、大阪、福岡、鹿児島、那覇、札幌(季節運航)と一通りそろっているのが松山の魅力です。(高いけど)


一方で、高知県の空港からは羽田便と伊丹便、福岡便、FDAの小牧便、しかありません。羽田便は高止まり傾向にありますし、他の便も同様です。こうなるとなかなか行き来しづらいですよね。高松や松山まで行けばLCCは出てますが、遠い。

鉄道は岡山まで行くだけでも高額かつ疲労が半端ないので使う人はあまりいませんが、選択肢がないため使う方もいます。




新幹線は使い物になるか…?と言われれば「微妙」



北陸新幹線や北海道新幹線が開業しましたが、どちらも「高額」であるという問題が出てきています。東京から函館まで往復4.3万円です。これでは頻繁に移動できません。高すぎる。
東京から2万円出せば台湾まで往復できる時代にこの運賃はいかんせん高い。
より距離の短い北陸でも同様です。距離的には大したことないのに、東京金沢往復2.6万円です。松山~東京の半分の距離でも、松山に住んでいる人のほうが東京へ安く行けてしまう。

しかも、新幹線があるとLCCの進出が妨げられるデメリットもあります。新幹線の開業によって、小松空港にLCCが進出する可能性はほぼ0になったと言っていいでしょう。そして新幹線は安くなりません。北陸から安く早く東京へ行く手段は今までもこれからも出てくることはありません。

函館も同様です。函館成田のLCCが登場する可能性は高くはないでしょう。Peachが就航させる可能性はありますが…




実は、こうやって東京から地方への交通手段の料金を見ていくと、妙な傾向が現れるのに気付きます。東京から遠く離れた場所のほうが実は東京への行き来が楽である、と。そして東京から半端に離れた場所のほうが不便じゃないかと。

東京~千歳・九州は東京から陸続きじゃなかったり遠すぎたりで飛行機が完全優位です。そして飛行機の運賃が安い。福岡や鹿児島、千歳からは非常に安く東京へ行けます。沖縄も那覇空港を発着する便は安いですよね。

一方、青森、盛岡、秋田などの北東北、北陸、山陰、四国、は航空運賃が高止まり傾向にあります。そして新幹線・鉄道の運賃も安くはないです。所要時間もかかります。
四国でも松山と高松は例外的に安い手段がありますが、他は悲惨なものです。


絶対見てないと思うけど、もしLCCの就航していない半端に東京から離れた地方都市のある県や市の知事やら市長やらがいたら、LCC誘致は絶対にやったほうがいいです。東京便じゃなくても関空便でも構いません。あるだけで全然違います。

実際に誘致して観光客を大幅に増加させた奄美大島の例もあります。観光地だけでなく、地元住民にとっても非常に良い効果があるはずです。片道2万円以上出して飛行機乗る時代じゃないのです。政治家は自分の金で飛行機乗るわけじゃないから、この感覚はわかりにくいと思いますけどね。






  • しかし一番重要なのは高賃金の仕事があるかどうか

高知の地元局にCMも打てる規模の企業の話です。フィクションかもしれませんし、フィクションじゃないかもしれません。

時給720円くらいでフルタイム労働で週休1~2日の仕事をやってくれる人(高卒以上)が減少して困っているのだそうです。そりゃそうだ。こんな条件で仕事をしてまともに生活できるわけがない。そんな企業が高知では有名企業としてのさばっている。頭おかしいんじゃないか。
高知がタイやミャンマーくらいの物価ならともかく、この賃金で東京と物価がほぼ変わらない上に車必須ときたもんだ。ということで、地方在住の人は「こんな低賃金じゃまともに暮らせないから都市部へ引っ越す」のです。

何よりも大切なのは、高賃金の仕事があるかどうかです。時給700円台が当たり前の地域では人口流出するに決まっている。正社員のまともな仕事もあまりない。

まずは時給700円台をやめて、せめて時給1000円くらいにすべきでしょう。それを放置したまま地方活性化を唱えても何の意味もありません。東京よりも高い賃金を出さないと、地方に人はやってきませんし逃げ出すばかりです。



コンビニバイトの賃金が、地方は時給720円~、東京は940円~、コンビニで同じ仕事をやっていても220円の差が出てくるわけです。9時間で約2000円ですよ。それで車の維持も必要のない都会なら、そりゃみんな地方から逃げるでしょう。


それは無理だからと外国人研修生を安い賃金でこきつかっても、それは問題の先送りでしかありません。将来的に必ず破たんします。


それでも地方に残っている人って何なんでしょうか。「地方に少ないながら存在する高所得労働者」「1つは実家暮らしで低賃金でも生きていけなくはない低賃金労働者」「しがらみがあって出ていけない人」です。たぶん目に見えないしがらみのせいで出ていけない人が多いと思います。
出ていきたいけど出ていけない人は、たぶん気分的にも荒んでしまうでしょう。荒んだ人が多い街には住みたくない、と考えてしまって余計に人が寄り付かなくなります。できれば逆にしたいですよね。

ただ、外からやってくる人はあまり多くありません。それよりも出ていけるからと実際外に出ていく人のほうが多いです。
逆にするためには、結局は稼げるかどうかが一番重要なのです。稼げるなら地方から人が流出しません。





実際に、地方でも高賃金の仕事が多いため、人口が増えている場所がいくつかあります。その1つが愛知県です。非常に多くの工場があり、環境的には田舎でありながら金を稼ぐことができます。日本最大の田舎と呼ばれるのは、職場が工場である人が多いからでしょう。休日も地方にありがちなショッピングモールに出かけます。それが繁盛するからますます郊外型のモールが増えます。名古屋とその周辺には、イオンモールだけでも20個近くあります。ほかの会社が運営しているモールも合わせたらその倍近くになるのでは?


車の運転も非常に楽です。東京や大阪とは全く違い、ストレスのない運転ができます。
自然はいたるところにあります。山あり川あり海あり。冬にはウィンタースポーツも楽しめます。
足りないのは観光地くらいなもんです。
もし地方が目指すとしたら愛知県のようなモデルでしょう。




逆に目指してはいけないのが高知県です。産業がない、賃金が低い、都会への交通手段も高い、こうなってはおしまいです。

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